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企画展「水沼久直・田崎飛鳥」
(終了しました。)

 
企画展
水沼 久直・田崎 飛鳥

2013年5月31日(金)− 8月6日(火)
開館時間10:00〜17:00(水曜日休館)《 入場無料 》


水沼 久直 「2011.3.11」




田崎 飛鳥 「希望の一本松 2」



 岩手県在住の二人の画家、水沼久直と田崎飛鳥の絵画世界をお届けします。

 水沼は1972年、岩手県二戸市に生まれ、現在は同矢巾町に住んでいます。幼いころからクレヨンなどで絵を描くことを楽しんでいましたが、高校時代に油彩画に出会い、表現の幅を大きく広げました。
 その後、制作の場が制約された一時期にサインペンによる描画を始め、今度は色彩の精緻なハーモニーに満ちた小品を精力的に生み出し始めます。家族や自分の部屋などの身近な風景、あるいは自然のダイナミックな姿をモチーフに、現在はサインペンによる作品と絵具によるペインティング作品を並行して制作しています。

 田崎は1981年に埼玉県新座市に生まれ、中学生の時に家族と共に岩手県陸前高田市に移り住みました。
 子ども時代から絵を描くことに親しんできた田崎は、油彩画を中心に、力強い輪郭線と明確な色面で構成された作品を精力的に生み出していました。モチーフの多くは、家族をはじめとする身近な人たち、また幼い頃から親しみ愛している動物たちです。

 2011年の震災は、この二人の人生を激しく揺さぶりました。神戸に住む叔父が阪神大震災の際に被災した水沼は、今度の震災で岩手県大船渡市に住んでいた伯母と伯父を津波によって亡くしました。また田崎は家族と共に九死に一生を得ましたが、自宅は流失し、多くの親しい人たちとの悲痛な別れがありました。

 震災後、水沼は幾たびも繰り返し津波の光景、また神戸や雲仙、有珠山などの大災害の光景を描き、やがて震災からの再生を表した一点の輝かしい絵画「完全なふっかつのつなみ」を制作しました。
 田崎は震災後しばらく絵を描くことはできませんでしたが、のちに津波で亡くなった親しい人たちを描いた肖像画、そして一本だけ残った高田松原の松を描きました。現在は震災のテーマを離れ、幸福を呼ぶというフクロウなどを身近な人たちの安らぎを願って描いています。

 二人が描き出す世界は、なお新たに広がっています。過酷にして、なおも尽きない魅力に満ちたこの世界。二人の心に映ったそんな世界の姿をご覧ください。



水沼 久直 「完全なふっかつのつなみ」





 
水沼 久直 「天」



田崎 飛鳥 「星になった人





 
田崎 飛鳥 「気仙川の白鳥」




author:museum-lumbi, category:企画展, 16:11
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