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新しい企画展
 
 〔新企画展〕

高橋和彦

筆先に止まる時間。幸福な静けさ。

2012年4月27日(金)−7月3日(火)
開館時間 10:00〜17:00(水曜日休館)

《 入場無料 》



高橋 和彦〈無題(盛岡)〉
2011年 725×1038mm (岩手県立美術館蔵)





高橋 和彦「南部曲り家」
2001年 724×1019mm





高橋 和彦「バード」
2005年 309×439mm




高橋 和彦「盛岡大パレード」
2004年 790×1093mm




 高橋和彦は1941年、岩手県盛岡市に生まれました。中学卒業後18年間、自宅のみを居場所として過ごしたのち、盛岡市内の製麺会社に就職します。勤務して15年で、母の病気を機に退職。その後福祉作業所で就労を再開しました。高橋の絵画制作はそれから9年後、高橋が58歳のとき、作業所で絵画クラブがスタートしたことをきっかけに初めて本格的に始まります。中学卒業以来40年以上ぶりに、高橋が絵を描くために手にとった絵筆、あるいはペン先からは、長い沈黙を破って驚くべき独創的な絵画世界があふれ出しました。

 その画面の中には、しばしばおびただしい数のモチーフが描き込まれます。それにもかかわらず、高橋の作品は一貫して常におだやかな調和と、時が止まったような静けさに満ちています。それゆえに高橋の作品は、実在の景色を描きながらも、それを地上にはないどこか理想の世界のように変容させています。

 高橋の作品は海外の美術界でも高い評価を受け、2010年にフランス・パリの市立アル・サン・ピエール美術館で開催された「アール・ブリュット・ジャポネ」展に出展されました。現在、同展の巡回展が日本国内で開催されています。また高橋は、2011年に岩手県立美術館で開催された「私たちがIMA(いま)在ること―7人の現代美術家たちによる―」展の出展作家にも選ばれました。

 自身の作品を美術作品として世に問うことなど考えもしなかったであろう高橋の、きわめて私的でひそやかな絵画世界は、いま多くの人たちの心に強く何かを訴える存在となっています。

author:museum-lumbi, category:企画展, 14:52
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